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住まいの情報 今なぜ“健康住宅”なのか

シックハウス症候群

3.シックハウス症候群

化学物質が原因

数年前から「シックハウス症候群」という言葉が、新聞、雑誌、テレビなどでとりあげられるようになりました。「シックハウス症候群」は、「新築病」ともいわれています。住宅に使われている建材によって引き起こされるもので、頭痛やめまい、吐き気、目の痛み、アトピー性皮膚炎など多様な健康障害を総称したものです。
原因は、床材、壁材、カーペット、カーテン、ビニルクロス、接着剤、塗料、防虫剤、防腐・防蟻剤、難燃剤などに含まれるホルムアルデヒドやトルエン、キシレンなどの化学物質。これらはガス状になって空気中に溶け込んでいます。

 

ホルムアルデヒド

ホルムアルデヒドは、主に合成樹脂や接着剤を多量に使用する合板やフローリングに含まれ、壁紙やフローリングを貼る際にも使われています。ホルムアルデヒドによる症状には個人差がありますが、ぜんそくなどの持病がある人は、わずかな量で発作を起こすことがあります。
日本では指針値0.10mg/立方メートル(0.08ppm相当)が発表されました。
ただし、この指針値の0.08ppmというのは湿度45%、温度が23℃という環境下での数値であることを忘れてはなりません。日本の夏は高温多湿ですから、いくら冷房を入れても天井付近の温度が40℃になることもあります。そのとき高濃度のホルムアルデヒドが放散されることが心配です。

 

VOC

トルエンやキシレンなどの揮発性有機化合物(VOC)は、揮発しやすく、皮膚や目、肺からも吸収され、頭痛、めまい、吐き気などの症状を訴える場合があります。

 

健康住宅研究会

シックハウス症候群がクローズアップされたことから、当時の建設省、厚生省、通産省、林野庁の4省庁は、ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、木材保存剤、可塑剤、シロアリ駆除剤の6化学物質の使用削減を住宅業界に求めています。ちなみにホルムアルデヒドの室内濃度指針値は0.10mg/立方メートル(97年6月、厚生省発表)です。
さらに建設省が中心になって、「健康住宅研究会」を組織し、建材に含まれる揮発性有機化合物などの含有量の調査と複合汚染のメカニズム解明のための実験を行い、ガイドラインとユーザーマニュアルを作成しました。
これは平成10年に発行されました。なにかと腰が重いお役所が立ち上がったのも、室内汚染がそれほど切迫した問題となっている証拠でしょう。

 

シックハウス症候群への対応策

シックハウス症候群に陥らないようにするためには、リビングや寝室、押入などの密閉空間に化学物質をできるだけ含まない建材を使用するか、スギなどのムク材を使用することです。そして室内の空気の換気が十分にできるようにすることも忘れずに。
もうひとつ付け加えておきたいことがあります。シックハウス症候群に配慮した住宅をつくっても、食器棚やタンスなどの家具の接着剤にホルムアルデヒドが含まれていれば高濃度を示すことがあることです。また、掃除機の抗菌パック、殺虫剤、消臭剤、ゴキブリやダニのくん煙剤などにも化学物質が使われています。
化学物質に対して正しい知識を持つことと、適切な材質を選ぶことが重要です。正しい知識があれば、事前に安全な自然素材を選んだり、ホルムアルデヒドを含まない接着剤を使用することができます。また医師もシックハウス症候群についてもっと勉強するべきでしょう。